衆道捜査

県立図書館で行われた講演会に行ってきた.題目は「童話『オツベルと象』の謎−宮澤賢治の神秘世界−」.講演者は茨城文芸協会の方で,普段は県庁職員をやってるとのこと.
オツベルと象』は宮沢賢治が1926年,30歳の年に書いた童話.ストーリーはこちら.一見単純そうなプロットの中に神秘的な内容を含む(らしい)ことから,カルト的人気があるらしい.
講演題目からトンデモ系な話が聞けることを期待して参加してみた.参加者はかろうじて30代と思しき人が1人の他はすべて年配者で私が最年少参加者だった.
講演序盤は賢治の生い立ち,生涯の順を追っての説明.ここまでは非常にまとも.そのあとも日大の清水正教授の説を「牽強付会だ」と一蹴したりとかなりまともで,「わざわざ聞きにきたのに失敗だったか」と不安になった.
が,講演を開始して1時間もすると徐々にヒートアップしてきたらしく,弁舌が滑らかになり,素晴らしいご高説が次々と披露され始めた.され始めたのだが,私には全然理解できなかった.とりあえず,断片的にとったメモからキーワードを挙げてみると

etc.etc.….
個々に印象的な単語が出てくるものの,その前後関係やつながりがさっぱり.途中までは興味深く聞いてたものの,完全に専門外ということもあり,最後にはすっかり飽きてしまっていた.トンデモさんのウォッチングはその筋の専門家に任せるのが賢明であることを思い知った.それにしても,自説を語る講演者は実に生き生きしていた.自説を発表できる場があるっていうのは嬉しいんだろうなあ.
最後に,一番笑えた質疑応答を挙げとく.

Q.賢治の生年と没年,その両方の年に大地震が起こっていますが,それについてどうお考えになりますか.
A.わかりません.

質問するほうもするほうだけど,もうちょっとちゃんと相手してあげてもいいのに(笑).