瀬名秀明 『ハル』 (文春文庫)

ハル (文春文庫)

ハル (文春文庫)

よく考えたら瀬名秀明を読むのはこれがはじめてだった.ロボットとひとの未来を描いたハードSF5篇.
丹念な取材に裏打ちされた丁寧な考証が素晴らしい.お仕着せにならない*1「あした」の姿が余韻嫋嫋,深く静かに感じ入った.個人的には表題作「ハル」がいちばん好き.

*1:「薔薇色の未来」あるいは「灰色の未来」像を押しつけない,という意味