- 作者: 日日日,x6suke
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2006/06/30
- メディア: 文庫
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一度に二つ明かされる「人類の危機」も,提示の仕方を一歩間違えたらそれだけで破綻しそうな代物なんだけど,濃ゆいキャラクターとそこへ至るまでの設定が上手く緩衝材として働いているためか,それはそれで(首をかしげながらも)納得出来る展開.むしろ日日日らしくて楽しいと思えた.普段から阿呆みたいなハッタリをかましていれば,いざ本当に阿呆なことを言い出しても「ああそうかい」で許容されて OK! みたいな.狼少年みたく.そういう意味ではこの見せ方は非常に正しかったと思う.狙ってやってるのかいまいち判別しにくいのがまたなんとも.
その辺の事情は置いておくとしても,凶華と凰火のやりとりや家族の会話はどっかしら温かみがあってとっても良いと思うし,テキストのノリとテンポはやっぱり大好きなのです.こういった作者の長所がいちばん噛み合って如何無く発揮されているのがこのシリーズだと思うのですよ私は.「六さつめ」もすぐに出るみたいだし,刮目して待ちますです.