冲方丁 『オイレンシュピーゲル 弐 FRAGILE!!/壊れもの注意!!』 (角川スニーカー文庫)

面白かった.三者三様の視点から並行して描かれるもどかしい現実と,その3人が力をあわせたときのカタルシスの対比が気持ちいい.前半の重苦しい空気を一気に吹き飛ばす万能感.いいじゃないっすか.ひとがばったばった死ぬことを含め,悪趣味だなぁと思わんでもなかったけど,でもいちばん悪趣味だったのは291ページのエルメンライヒだな.堪能しました.
「スプライト」のほうも半分くらい読んだけど,同じ事件を扱いながらこっちはこっちで印象がまたぜんぜん違うのが面白い.感想は後日.