宇能鴻一郎 『メイド日記』 (徳間書店)

メイド日記 (徳間文庫)

メイド日記 (徳間文庫)

女子高を出たてのホテルメイド(今でいうベルガール?)が次々に出くわすエロ体験の数々.はじめてのウノコーだったがこりゃ面白かった.中身はビニ本に載っていたような「実話体験」をさらに頭悪くしたような,アホで陽気なエピソードばっか.艶も身になるものもひとつとして無いけど気楽に笑いながら楽しめた.時代が時代(82年刊行,91年文庫化)だけに景気のいいエピソードが多くて隔世の感があるねぇ.全体で 500 ページ超もあるから最後まで読むと少し疲れるけど,後半に進むのに比例してエロ話のアホさ加減も上昇していくので飽きは来ない.
官能小説としての実用性はほとんど無い*1し,フリーセックスを謳歌推奨しちゃってる話なので現代日本のオタクには受け入れられないかもなあとも思ったけど,今でも使われるような sneg? な描写もところどころにあった.例えばドイツの女子医学生4人に研究対象として捕らえられた日本人男性の図を引用してみる.

「とにかく、これはもっと、大きくなるはずである。そのために、われわれは、もっと、いろんな手段で、この男のを刺激するべきである」
「ヤーヤー、せっかくヤーパナーの性器を、自由に観察し、研究し、いじくりまわすチャンスを得たのだ。このチャンスをのがすべきではない」
「それなら、どのようにすれば、もっと大きくなると思うか」
「それはもっともっと、刺激するほかはない」
「しかしわれわれは、十分に刺激した。これが限界だと思う」
「いい考えがある」
と、この家の娘が、目をキラキラさせながら叫んだ。
「風船と同じ方法を用いるのだ」
「というと」
「つまり、この男のここに全員で、交代に息を吹き込むのだ。そうすればこの男の部分は内部からふくれ、最大限のサイズを示すであろう」
「それはグートな考えである」
「では、誰から息を吹きこむか」
「ヘレーネ、あなたからしなさい」
「ヤーヤー」
「次はアンゲリーカ。つぎは、ヒルデガルド。それから私」
「ヤーヤー」
「では、まず、私が」

メイド日記 (徳間文庫) - はてなキーワード

アホすぎるwwww と笑ったけど,こういうのけっこうよく見かけるよね.ね?

*1:Amazon ではアダルト商品扱いだけど