志井明広 『ガジェットガール』 （スーパーダッシュ文庫）

ガジェットガール (集英社スーパーダッシュ文庫)

物品に宿った魂から魔術ロジックにより生み出される擬似生命体，それがガジェット．「永遠の命の書」のガジェットであるところのエルは自分を狙うあれやこれやと戦うことに．
んー，いまいちかなあ．既存のオタメディア作品から美味しいところだけ抜き出して，さらにその上っ面をなぞっただけ，に見える．やりようでは本当に面白いものが作れそうな設定とは思うんだけど，テキストもさほど読みやすいとはいえず，とってつけたような説明調の解説の数々に読者の自分は疎外感を覚え，その上で繰り返されるご都合主義となるとさすがに厳しい．第五回スーパーダッシュ小説新人賞落選も，まあ仕方ないよね，と．
ところでスーパーダッシュ文庫って一冊限りで「消える」新人の割合がやたら多くね？