東出祐一郎 『Bullet Butlers 〜黒騎士は弾丸のごとく駆け抜ける〜 2』 (ガガガ文庫)

東出祐一郎の小説デビュー第二作.戦闘シーンがかなりの割合を占めるためか,「冒険小説」という形容がぴったりはまった 1 巻と比べるとより一般的なライトノベル寄りの小説に仕上がっている印象.物語のインパクトはかなり薄まったものの,丁寧な仕事は変わらないため読んでいて悪い気はしない."不死の王","末裔たる者","骸の竜"ほかストーリーを彩るファンタジー風パーツもオトコノコ受けを狙っているようでどこかしら懐かしさも感じる.実はジュヴナイルファンタジーの系譜をきちんと踏襲している? 「エロゲ」の「ノベライズ」ということで新規読者を獲得しにくいかもだけど,それさえ気にされなければ物語自体は案外広い層に受け入れられそうな感じ.もうちょっと読まれてもバチは当たらないんじゃないかなーと思った次第.