カンピオーネ! 13 南洋の姫神 (カンピオーネ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 丈月城,シコルスキー
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2012/08/24
- メディア: 文庫
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歳の頃は人間でいえば十五、六か。輝く銀色の巻き毛がみごとであった。夢見る乙女のように長いまつげ、薔薇色の頬、さくらんぼのごとき唇の可憐さ。一目見ただけでも忘れられない少女の美が彼女に集結していた。
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道ですれちがえば、その夜、夢に出てきてもまったくおかしくはない。
だが──彼女の両腕と、腰から下の全てが真鍮で造られていた。
真鍮造りの義手・義足・義体。これは甲冑でも聖衣でもない。彼女の負った、癒えない傷なのだと護堂は直感した。
年の瀬.七雄神社での大祓の義を終え,園遊会に参加していた護堂たちに,東京タワーが消失したとの急報が届く.原因は犬吠埼から撃ち出された鉄箭による狙撃.犬吠埼に向かった護堂たちを迎えたのは,南海から北上してきた大海蛇と神鳥だった.
年末の関東から始まり,年を跨ぎつつ舞台は常夏の南国へ.今回のコンセプトは「決戦!南海の大怪獣」の模様で,タイトルどおり大怪獣が景気よく暴れる.まあ舞台が違うだけでやっていることはいつもどおりといえばいつもどおり.なんだかんだでシーンの見せ方は上手いなあと改めて思った.ここ数話は「最後の王」をテーマに話を引っ張っているのだけど,主人公たちが強くなりすぎたおかげで読んでいても緊張感がすでにほとんどないのが難だよなあ.