(P[ふ]4-6) 英国幻視の少年たち6: フェアリー・ライド (ポプラ文庫ピュアフル)
- 作者: 深沢仁
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2018/05/08
- メディア: 文庫
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「君、本当に、どんどんやりにくい相手になっていくね」
「褒め言葉か、それは」
「わからない」本当にわかっていないような口調だった。「事実だ」
「私はただ、あなたに悲しんでほしくないだけだ」
「悲しみとは、なに?」
「甘いに、ちかい。だがきっと、もう少し痛い」
カイはウィッツバリーで対ファンタズニックの仕事を学ぶことになった.ハロウィンが近づきつつある,とある晩.ランスの身に異変が起こり,それを聞いたエドがロンドンから訪れる.
魔女の視た未来のビジョンに従い,妖精の国へと向かうハロウィンの夜.シリーズはここでひと区切り,「いい意味で、完結って感じがしない」最終巻.「妖精の国」の描写や雰囲気は他に類を見ないものだと思う.皮肉とユーモアの効いたテキストに乗せられ,得体の知れない異様な緊張感ともの哀しさが全体に漂う,本当に良いシリーズだった.SFやファンタジーのひとも完結を機に読んでみるといいと思うよ.