- 作者: 赤城大空
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2019/07/18
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る
「アンチ・マジックミラー号。鏡の呪術を扱う私にぴったりな、素晴らしい秘匿呪具だわ」
動き出した呪術師の楽しげな笑い声が、闇の中を不気味に木霊していく――
退魔学園の学校見学会の日.晴久は校内で迷って泣いている少女と出会う.少女はラッキースケベの右手とアンラッキースケベの左手を持つ《無敵の童戸》のひとり,童戸槐だった.
《十二師天》のひとり,《無敵の童戸》を蝕む幸運と不幸の呪い.アンチ・マジックミラー号ってなんぞやと思ったらモンスターパニックが始まったり,ラッキースケベという「幸運」に新たな解釈を与えたり.エロと下ネタをウリにしながらも,既存のネタにとどまらず,伝奇小説としての意味合いをしっかり付け加えている.見た目ほど単純な話ではないし,一筋縄ではいかない,重みと密度のあるネタの数々が楽しい.次回への引きも強い.楽しみにしています.