水口敬文 『憐 Ren 刻のナイフと空色のミライ』 (角川スニーカー文庫)

第9回スニーカー大賞奨励賞受賞.

平凡な男子高校生がいつの間にか現れた女子高生といっしょに運命に抗う話.要約するとボーイミーツガール.
本筋と舞台背景の説明(「なぜ○○が××なのか」)とがうまく融合されてないため少々テンポが削がれているようにみえたけど,文体そのものは(理屈っぽくはあったけど)読みやすくそれほど気にはならず.それよりステレオタイプすぎる未来世界の描写になんだかなあという気はした.同優秀賞受賞の長森浩平『タイピングハイ!』(感想)と比べると,インパクトはあまりないかわりに読みやすい,という印象*1

*1:『タイピングハイ!』は読みにくいかわりにアイデアは光っていた