- 作者: 久住四季,甘塩コメコ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2007/08
- メディア: 文庫
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以下ネタバレ含む。
<ネタバレ>
今回は全体の導入編だったこともあり、「トリックスターズ」のような大仕掛けはなかったものの、そもそも事件が起こりそうもないタイミングにすっと織り込まれた仕掛けにはやっぱり騙された。犯行は絶対にクロノグラフを使って行われたと思ったんだけどなぁ。私もまだまだだ。
リザレクター、クロノグラフといった大ネタを用意しておきながら、謎解きの中ではあくまで小道具の位置に留める縛りはすごく良かったと思う。「人間」を強調した物語の中、事件を起こすのはあくまで「人間」であることを忘れない姿勢に感心した。エピローグ p.288 前後の慧とるちやの会話から察するに、続刊では少なくとも謎解きにおいてクロノグラフが使われることはないようなのも*1またわくわくさせてくれる。制約のキツい中でどれだけのものを見せてくれるのか。
</ネタバレ>
キャラクターの顔見せと物語世界のルール説明が大半だったけど、内容はものすごく濃かった。これは今後も期待できる。
ところで読み終わってからちょっと思い出したんだけど、「トリックスターズC」あとがきのクロスワードにはこの作品に関係したことが書いてあったの?(自分で解けって話ですが)
*1:誤読してるかも分からんけど