- 作者: 若王子ラムネ,とりしも
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2008/06/19
- メディア: 文庫
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力押し一辺倒のバカ小説.ベタなシチュエーションに無駄に凝った占いの薀蓄を交え,理屈を無視してぐいぐい話が押し進められる.「眼鏡を取ると美少女」をなんの理屈もなしにここまで押し切った小説はじめて読んだかもしれない.これだけで読んでよかったと思える.作者は間違いなくバカだと思うのだけど,二桁に上る巻末の参考文献を見て愛すべきバカだと確信した.人称はいいかげんだしギャグはよく滑るし,決して褒められるような話じゃないはずなのになんとなく嫌いになれないどころかわりと好きという.野球小説は確かに好きだけどこれは野球小説と呼んでいいものか.おすすめはしない,というかどうかと訊かれたらためらうことなく止めとけと言うけど私は愛したい.