倉阪鬼一郎 『紙の碑に泪を 上小野田警部の退屈な事件』 (講談社ノベルス)

紙の碑に泪を (講談社ノベルス)

紙の碑に泪を (講談社ノベルス)

渾身の変化球を投げました。
素直に振れば打てるかもしれません。
これをもって「読者への挑戦状」に代えさせていただきます。

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多くの証拠品と一冊の怪奇ミステリを手に喫茶店で容疑者の到着を待つ上小野田警部の美しくも退屈な事件簿.上小野田警部の述懐・証拠品の羅列と作中作「紙の碑に泪を」を交互に連ねる形で話は進む.トラディショナルなミステリのように細かで必然性の薄い証拠を大げさになぞる,様式美を笑うかのような体裁を見せながらもミステリとしての話の組み立ては王道っぽくもあり.「渾身の変化球」とはまさにぴったりの形容だと思う.まあ読んで得られるものはあんま無いとも思うけど.