isbn:9784086304818:detail
「あら。わたし、今は誉め言葉のつもりで、愛を込めて『バカ』と言ったのよ。──感じられなかったの？ 鈍い人ね」
カンピオーネ!〈3〉はじまりの物語 (集英社スーパーダッシュ文庫) - はてなキーワード
「全然。そんな奥の深いバカは初めて聞いた」
草薙護堂はいかにして魔術師にして騎士のエリカ・ブランデッリと出会ったか．そしていかにして神を殺したのか．護堂が魔王＝カンピオーネと呼ばれるようになる経緯を描いた前日譚．
一巻で唐突に始まった感のある本シリーズの，「その前」を描いたのがこの三巻．イタリア観光名所巡りをしながらの押しかけ女房ものという馴染み深い体裁のためか，過去二作に比べると大人しめの塩梅．つっても神々が大暴れしたり神殺しという名目で屁理屈こねたり，いつもながらにやることはきちんとやっている．なにより作者なりの「強いヒロイン」像は一貫して描けているのが評価できるし，素直に楽しい．なんだかんだで安定してきているかな．続きも楽しみにしてます．
