- 作者: 石川あまね,八重樫南
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/08/18
- メディア: 文庫
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はるかがいった。
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「ねえ、もしもわたしが世界を滅ぼしちゃうとしたら、どうする?」
平成大震災に見舞われた日本は,名古屋への首都移転を経て復興していた.時期を同じくして,世界中に超能力を持った子どもたちが多数生まれつつあった.ときは震災から 14 年後.ここは,震災後に造られた港区第二十二中学校.二年五組の授業中,武装した男が窓を破って突入してきた.
第 4 回小学館ライトノベル大賞優秀賞受賞作.サイコキネ,テレパス,プレコグ,サイコメトラー…….たったひとりの超能力者を殺すため現れた武装集団を相手取った,超能力者たちのサバイバルゲーム・イン・中学校.前半は疑心暗鬼を抱きながら,容赦なく殺し殺されのバトロワ風エンターテイメント.解決を見せる後半はちょっと泥臭かったかな.イメージが爆発的に広がるクライマックスは『宇宙細胞』とか『プシスファイラ』にも少し似たところがあるようななかったような.しかし,急速に広がるようでありながら,実は究極に収束していくというラストは実際にはそれらの正反対にあるのかもしらん.スマートさからはかなり遠い語り方ではあるけれど,言いたいことは分かるし悪くなかった.