水口敬文 『シャドウ・ホームステイ』 (一迅社文庫)

シャドウ・ホームステイ (一迅社文庫 み 2-2)

シャドウ・ホームステイ (一迅社文庫 み 2-2)

かぐや姫は月からお迎えが来て帰っていった。しかしお迎えは当分やって来そうにない。
ならば、お迎えをこっちから探しに行けばいい。

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ひとり暮らしをしている高校生,結人の部屋の中に生えていた光る木.その中から生まれたのは,ひとりの女の子だった.
名前も身元もわからない,不思議な謎の力を持つ女の子と,幼なじみたちを巻き込んだ共同生活,というか押しかけ女房もの.なんてことのないストーリーだと思うのだけど,説明が無闇に堅苦しく,読みにくいという印象が先にくる.導入や上の引用部分など,かぐや姫を意識した描写を随所に散りばめているものの,いち小道具で終わってしまっている感が強かった.テーマとして生かしているとは言い難い.どこを取っても中途半端にしか見えず,正直ちょっと厳しかったです.