永井寛志 『魔法少女のくせになまいきだ。』 （スマッシュ文庫）

魔法少女のくせになまいきだ。 (スマッシュ文庫)

偽りの世界平和を掲げる、なまいきな魔法少女を──。
俺がこの場で始末してやるよ。

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飛騨高山で暮らすシゲトは，中学の卒業記念旅行でひとり新宿を歩いていた．そこに現れたのは街を破壊するヒドラと，重力飛行式バイク(ボゾンモービル)に跨った魔法少女，若宮ほゆらだった．追われるヒドラはシゲトに語りかけてくる．「あなたは邪神さまの末裔なんですよ」．
『勇者のくせになまいきだ。』シリーズのシナリオライターだった作者の小説デビュー作．平凡な高校生が，ある日突然「あなたは邪神です」と言われていろいろ押しかけてきたりしてドタバタてんやわんや．ものすごい既視感があるというか，特定の作品タイトルがすぐ思い浮かぶのだけど，いいんだろうか……．内容的には「魔法少女」である必然性がぜんぜんない（あとからとってつけたような印象）だとか，ラストが腰砕けすぎて本当にまとめる気があったのかだとか．あとがきや作者プロフィールは威勢が良いのだけど，志は異様に低いよなあ．