最終戦争は二学期をもって終了しました -壱ノ刀・カグヤ- (一迅社文庫)
- 作者: 扇智史,白谷こなか
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2014/04/19
- メディア: 文庫
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「もしも大沢さんに敵がいるのなら、助けになれたらいいとも思ったけど、そういうわけでもなさそうだし」
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すまく言葉を選べるだろうか――佑は迷いながら、
「適当に、距離を取って、お互い穏便にやっていこう、って話。どう?」
三学期の始業式.連城市を支配する組織,
異能バトルが終わった世界で日常を取り戻す物語.ライトノベル版ポストアポカリプス,というよりライトノベル版戦後処理というべきか.後日譚だけで一作を描き切っており,そういう意味では上級者向けの作品かもしれない.勝った者,負けた者,目的を失った者,トラウマを背負った者,理想を追い続ける者,という群像劇として読める.お約束な学園ものの延長線上で,こういう話が作れるのは,ジャンルの成熟あってこそではないか,と思ったけどそういう話は置いとこうか.地味であることは否定できないけど,落ち着いた良い話でした.