ツカサ 『銃皇無尽のファフニールIX セルリアン・エンゲージ』 （講談社ラノベ文庫）

銃皇無尽のファフニール9 セルリアン・エンゲージ (講談社ラノベ文庫)

「うん……今までティアたちが戦ってきたドラゴン――バジリスクとかフレスベルグ、ユグドラシルやヴリトラも、みんな抗体竜種で……本当のドラゴンじゃないの」

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悠はクラスメートたちとの接触を禁じられ，軟禁状態に置かれることになった．そこに“灰”のヴァンパイアこと，学園長シャルロットを討伐する特殊部隊が差し向けられる．
女の子たちと一対一でお風呂に入り対話し続けるという，類を見ないお風呂回と化したシリーズ九巻．ハーレムものなのに，登場する女の子をできる限り平等に扱おうとしているのが，作者のいいところでもあり悪いところでもあるんだよなあ．ある種の誠実さだと思うんだけど，待遇に差がつかないから女の子の見分けがつかないのよね．まあそこは置いておいても，お話の芯は非常にしっかりしているのでまっとうに楽しい．ガイア仮説の使い方も面白いし，ここまで小出しにしてきた伏線がストーリーにすんなり回収されている．きちんと話をコントロールしている感じが気持ちいい．アニメが終了して冴えを増している感さえある．