とり・みき『とり・みきのしりとり物語』 (角川書店)

とり・みきのしりとり物語
なるほどと思ったのでメモ.最近やたら泣けるのはこのせいか.

つまり「泣く」ということと作品の「出来」とはどうもあまり関係がなさそうなのだ。
(中略)
ほんとうは、泣くツボのようなものが人間にはあり、そこを押しさえすれば人は泣いてしまうものらしいのだ。

かつて自分が涙を流したことのあるシチュエーションが(現実にしてもフィクションにしても)全部パターンとして刷り込まれているから、ちょっとでもそのパターンに沿うような場面を見たり読んだり体験したりすると、たちまち「泣いて」しまうのだ。条件反射、というか一種のクセになってしまっているのだろう。歳をとればパターンの数も増える。また何度もそれを繰り返しているので「型」の縁が磨耗しており、若いころより簡単に型穴にはまりこみやすい、ということも考えられる。

7.0.