牧野修の
ケータイ小説.携帯読書サイトで配信されていた作品に加筆修正しての文庫化.一センテンスが短く,改行が多用され,大切なのは比喩ではなく明示.
ケータイ小説のフォーマットを守る明快なお話を広げながら,ずるずるぐちゃぐちゃグロ描写と小ネタを挟んでいるあたりは余裕が感じられる.良質の V シネマみたいないい意味でのチープさがあった.比べるもんでもないけど,以前読んだ
ケータイ小説とは根本的なところでレベルが違うわ.つってもこれ単体だと物足りなさのほうが強かったなあ,と.あなたはもっと出来るひとでしょ,みたいな方向の物足りなさ.