赤井紅介 『パーフェクト・ブラッド 4 道化の魔女と、刻の誘い』 (スーパーダッシュ文庫)

「お嬢さまを泣かせたら、承知しないから」
「キミは泣いてくれないの?」
(中略)
「……わたしは怒るわ。きっと」
(中略)
「──ずっと、怒っててあげる」

パーフェクト・ブラッド〈4〉道化の魔女と、刻の誘い (集英社スーパーダッシュ文庫) - はてなキーワード

魔法士のバカップルが世界を揺るがす巨悪に立ち向かうシリーズ第四弾.二人が犯罪者取り締まりの現場で出会った少女は米軍所属の魔法士だった.
やあ,面白かったです.ルビ多用の異能力はもちろん,軍隊,正義,世界,運命その他諸々,満載されたオトコノコ向けガジェットが好きすぎる.メインのバカップルはじめとするキャラクターのやりとりには嫌味が無く,徐々に明かされつつある核心に向けて楽しく読んだ.まあ言っちゃえば中二病小説なんだけど,言葉や小道具に寄りかかることなく,描くべきことはしっかり描いていて上々のエンターテイメントかと.学園風景の挟み方がいつまで経ってもぎこちないのはもしや作者の学生時代の思い出がゴニョゴニョ……,てのはさすがに穿ちすぎですね,すんません.続きも楽しみにしてます.