野村美月 『“文学少女”と恋する挿話集 2』 (ファミ通文庫)

“文学少女”と恋する挿話集 2 (ファミ通文庫)

“文学少女”と恋する挿話集 2 (ファミ通文庫)

「恋をしろよ! 文学少女!」

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親切でお節介でやかましいクラスメイトの森ちゃんに恋をした反町亮太.彼に詩を押しつける“文学少女”遠子先輩.あとななせの報われなかった恋の軌跡について.
先人の詩は恋する少年を詩人にする,というお話.ハイネ,バイロン,中也,タゴールを引用しつつもストーリーにまったく気取ったところはなく,なんかこう素直にじたばたする反町少年は読んでて楽しい.ちょこっと出てきては暗躍する遠子先輩は今回は字義通りに妖怪のような立場だったわけだけど,森ちゃんななせ含めてキャラクターを大事に話を広げている印象が強く,良かったと思う.まあ私は偏屈なので終わった話を引っ張り続けてどうする気だ,みたいな気持ちはまだ消えてないわけですが!