仮名堂アレ 『コピーフェイスとカウンターガール3』 (ガガガ文庫)

コピーフェイスとカウンターガール 3 (ガガガ文庫)

コピーフェイスとカウンターガール 3 (ガガガ文庫)

親戚全員がまったく同じ顔で,一様にまったくモテない"呪い"にかかったと盲信していた平良一族.その"呪い"も徐々にほぐれはじめていたそんな折,平良家のひとり良平は,高校の卒業旅行として天体観測部の後輩早希とクラスメイトのカップル 4 人で東京南方の島へ出かけることになった.
非モテライトノベル完結編.最後までキモかったわぁ(褒め言葉).話の筋にはこれと言ったなにかがあるわけではないのだけれど,地の文や物語全体に漂う"恋愛"への距離感がなんとも気持ち悪かった.一般的な恋愛観から一歩置きたがる姿勢は腰が引けてるのとも,達観とも違う.面倒くさいし格好悪いから付き合わない,くらいの理屈で動くともなく動く感じ.「お互いが好きだからといって必ずしもつきあう必要はない」という屁理屈を講釈するに至るくだりのどうしようもなさといったら.あと目立ったのは早希の姉の早苗先輩.変わり者を演出するルー語もどきの口調が本気でうざかった.まあ好き嫌いは分かれそうだけど,憧れの先輩的立場にいるひとから女の色気がまったくゼロってどういうことよと.
とまあ,キモかったけどそのキモさこそが魅力という,変だけどわりと好きなシリーズではありました.