新城カズマ 『15×24』 (スーパーダッシュ文庫)

link one せめて明日まで、と彼女は言った

link two 大人はわかっちゃくれない

見てるわけねーじゃん。神さま。
つーか見るな。
ほっとけ。

15×24 link one せめて明日まで、と彼女は言った (集英社スーパーダッシュ文庫 し 5-1) - はてなキーワード

12 月 31 日の午前 9 時に送信された書きかけの自殺予告メールから始まる,15 人の少年少女たちの 24 時間.自殺を止めようとする者と,密かに自殺させようと企む者,さらに色んな思惑が絡まり合ってわやくちゃと.
一人称× 15 人分で描かれる青春小説.東京都内を移動しながら場面は時間的・空間的に,小刻みに切り替わる.物語の構造や読んだ感覚は『街』に近いというと分かりやすいかな.読者に対する腹芸が存在しない 15 人の人間をつなぎ,話を動かすのはケータイやネットといった現在的ツールを介して.コミュニケーション手段がなければ物語そのものが生まれなかったのだと思うと,なんか上手く言葉にまとまらないけど不思議な感覚.でもって「まるで Twitter のログを読んでいるような感覚」と私が読む前どなたか言っていたのに深く納得した.12 月の完結までが今から楽しみです.