フィリップ・K・ディック/浅倉久志訳 『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 (ハヤカワ文庫SF)

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)

「おれにはきみたちアンドロイドのそのあきらめのよさががまんできない」

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第三次世界大戦を終え,死の灰が今なお降り積もる地球.賞金かせぎのリックは火星から逃亡してきた懸賞金付きアンドロイドたちの狩りをはじめる.賞金で人工の電気羊ではない,本物の羊を買うのだ.
言わずと知れた『ブレードランナー』の原作.流石に随所に古さを感じるけど,今でも十二分にバカっぽく十二分に面白い.プリスが蜘蛛に××するシーンにはそらもうぞくぞくした.人間とアンドロイドの差違を,言葉や説明を重ねるよりも,ややこしい理屈抜き,その行動を前に押し出して際立たせているのはシンプルで印象的だった.今読むとかえって新鮮かも,そうでもないかも.それにしても,今はただのケータイでしかない Nexus One が,バージョンを重ねていつか人型になるかと思うとわくわくするね!