早矢塚かつや 『白鷺このはにその気はない！』 （一迅社文庫）

白鷺このはにその気はない! (一迅社文庫 は 4-4)

「原村咲と宮永和だったら、どっちがいいかな？」
「……だまっとけよ」

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小清水祐貴は百合好き少年．女の子たちがキャッキャウフフするのを眺めるのが大好きで世界に Y 染色体は不要と公言してはばからない真性の変態である．そんな小清水に惚れてしまったことが白鷺このはの不幸の始まり．「俺は女の子じゃないから、白鷺さんと付き合うことはできないっ！」と来たもんだ．
百合が大好きな小清水先生（実在のモデルあり）を通じて百合を考える学園コメディ．視点を持った人物がどんどん入れ替わるので戸惑うこと多々，前作に引き続いて女の子（特にヒロインたる白鷺さん）の印象が弱い，など粗は多いかしら．しかし，旬のネタやギャグを節操なく取り入れつつ披露される百合・カップリング・百合好きに関する知見の数々は非常に興味深い．百合好き男はモテる！　その発想はまったくなかった．考百合学ってのかしら，目からウロコが何枚も落ちました．楽しかったです．あとどうでもいいことだけど，登場人物の男女を入れ替えたほうがすんなり話に入れそうな気はちょっとした．……たぶん私に百合愛が足りないからなんだろうなあ．