- 作者: 秋月大河,八重樫南
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2010/05/20
- メディア: 文庫
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「ああ。わたしも父様と母様の話を聞くたび、わくわくしていた。だから、その学校に行きたいとずっと思っていたんだ。そして、学校に行ったら……」
革命のレオリア (一迅社文庫) | 秋月 大河, 八重樫 南 |本 | 通販 | Amazon
皇花はまぶしそうに白い月を見上げた。
「わたしは『恋』をするんだ」
6 年ぶりに再会した遠矢の幼馴染み──ファーストキスの相手──皇花は東京郊外にある鳳学園の「皇帝陛下」であるという.彼女は学園を革命するため,遠矢に
電撃文庫の「騎條エリと緋色の迷宮」でデビューした作者の二年ぶりの新作.時代は現代日本でありながら,舞台は高い城壁に囲まれた学園.そこは貴族科・騎士科・市民科・使用人科を抱えており,自治を司る議会は有力な貴族科生徒に牛耳られ,市民科・使用人科生徒は圧政を加えられている.テーマ自体はそう変わったものでもないのだけど,率直に言ってアプローチが変.あとがきによると「お姫さまと騎士と現代ラブコメを全部やりたかった」ということで,律儀に真面目に詰め込んでいった結果こうなったのかなあ.しかも後半に行くと「現代」の部分がすっぽり抜け落ちる(忘れ去られる?).真摯さがあって嫌いにはなれないのだけど,変なもの読んだなあ,という気持ちのほうがどうしても強くなる.