至道流星 『羽月莉音の帝国』 (ガガガ文庫)

羽月莉音の帝国 (ガガガ文庫)

羽月莉音の帝国 (ガガガ文庫)

来たれ、革命部へ!
その名のとおり革命を敢行しちゃう部です!
最終目標はなんと「建国」!
私たちの国を創って、部長莉音が女王様として君臨します!
これであなたも大臣だ!

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従姉の羽月莉音が創部した「革命部」になし崩し的に入部させられた巳継.最終目標は「建国」であると宣言する莉音に,巳継と幼なじみふたりを巻き込んでのてんやわんや.怒涛の革命が幕を開ける.
あれよあれよと進行する経済ラノベ.トントン拍子という言葉がまったく甘く思えるほどの怒涛の展開と,異様に高いリーダビリティのおかげでサクサク読めるのがいいところ.ただ,小馬鹿にされている感覚が読んでる間ずっと抜けないのよね.合間に挟まる取ってつけたようなラブ要素(というかおそらく本当に取ってつけている)の馴染んでなさもわりとひどい.『神と世界と絶望人間』(上巻感想下巻感想)とやっていることはほぼ同じなのに,あの変な熱はどこへ行ってしまったのか.