- 作者: 小林泰三
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2011/09/23
- メディア: 文庫
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「勝てる公算があってきたんじゃないの?!」
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「いや。いつも、公算とか特にない」
「そんなんでどうして生き延びられたのよ?!」
「さあ。運がよかったからかな」
「きっとそうね」
悪の組織MESSIAHにより生み出された超人クローンたちがヴォルフとひとみに襲いかかる.明かされるヴォルフの過去,そしてあの「英雄」である男との最後の対決.
組織により造られた英雄のクローンの物語完結.無闇にグロテスクで残酷,なのにやけに無邪気なストーリー運びと,一から十まで説明したがるトンチキな会話のやりとりがあいも変わらず変な感じ.古い特撮みたいな,というと合っているのかな.怪獣やら超能力者やらの知恵を絞った戦いも,なんかよくわからない独特のテンポと緊張感に包まれているよ.ラストバトルはぜひ映像で見てみたいな.