ツカサ 『銃皇無尽のファフニールII スカーレット・イノセント』 (講談社ラノベ文庫)

「……わたしは、なあに?」
少女が正しい答えを得たのは、十歳のとき。
彼女の前に現れた、全てを焼き尽くす災厄の魔女が教えてくれた。
「ティア、あなたは――ドラゴンよ」

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“白”のリヴァイアサン撃退から2週間.出現から約20年間も動きのなかった“赤“のバジリスクが動き出したとの情報がミッドガルに入る.時を同じくして,二人の“D”少女が学園に転入してくる.そのうちのひとり,ティアは頭に二本の角を持ち,自分は人間ではなくドラゴンであると主張する.
シリーズ二巻にして新ヒロイン登場の巻.二本の角が生えていて嫉妬深くて興奮すると電撃を放つけど語尾は「だっちゃ」ではないよ.というのは置いといて.25年前から現れはじめ,悪意とか敵意とは別の意思で動いているらしいドラゴン.ドラゴンの能力を持って生まれ,ドラゴンを倒すという役割を与えられる“D”.そして人間というおおまかな三つの軸はしっかりしている.学園ハーレムものの体裁を取ってるけど,なんだかんだとよく練られていると思うんだ.話運びがやけに性急なのはちょっと気になるところ(メディア展開の都合なのかな)だけど,先が気になる作品であることは間違いなく言える.追っかけてゆきます.