- 作者: 嵯峨伊緒,refeia
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2015/07/10
- メディア: 文庫
- この商品を含むブログ (2件) を見る
「ふむ、同世代の異性に罵られるのは新鮮だな。もう一度頼む」
Amazon CAPTCHA
「Mかよお前は!」
「どうやらMだったようだ。自分でも驚いている」ソフィヤは極めて冷静に自己分析する。
“ムーンチャイルド”とは,遺伝子操作によって生み出され,かつて世界テロ紛争の引き金となった人間兵器.テロの現場を目撃した高校生の命川景は,ムーンチャイルドの少女,E-003C1に家に押しかけられ,共同生活を始めることになったのだった.
人権もなく,存在自体も公には認められない少女たちは,テロという手段を選んだ.新東京都で遺伝子改造を施された超能力少女たちが戦うという,なんとなく懐かしさも感じる設定を,テロと移民の街を舞台にして現代の作家が書くとこうなるのだ.コメディやお約束,のんきな会話をいろいろ交えながらも,緊張感を失わない語りは悪くない.ところで,作者名で検索すると第25回鮎川哲也賞の最終候補作がヒットするのだけど,これ同じひとだよね.