- 作者: オキシタケヒコ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2017/08/18
- メディア: 文庫
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その背後に堆く積み上がっているのは、七十億にも及ぶ、焼け焦げた骸の山。
この光景は、私だけのもの。私だけの地獄。
あの世界は確かにあった。そこに自分は生きていたのだという、証明なのだ。
「わけてなんか……あげない……あなたなんかに」
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70億の人類を犠牲にした捨環戦の決着の,その後の話.この世界は地獄でしかなくなってしまったからこそ,もうあがいてあがいて出口を探すしかない,という光明.どなたかも言っていたけど,「優しい地獄」だと思った.絶望でしかなかった四巻(感想)のラストからどう続くのかと思っていたら,これ以上ない「再起と転換」を見せていただいた,みたいな.
緊張感とスピードを伴うアクションも良い.停時フィールドを使ったアクション,使わないアクション.9章と10章だけは妙にボンクラめいていて,板垣恵介の絵柄で脳内再生されました.本当に傑作だと思います.