- 作者: 岡本タクヤ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2017/08/18
- メディア: 文庫
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「魔王は、人間に興味があるのかもしれません」
「ほう?」
「人は何故過去に留まらず、前に進もうとするのか。その答えが知りたいのかもしれません。だからこそ、甘やかな過去を見せて人を誘惑する」
「ふむ」
「……仮説ですが」
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異世界に飛ばされた仲間を探して修学旅行中の沢木たちは,とうとう魔王城(魔王討伐済み)にたどり着く.しかし,城に足を踏み入れた面々を待ち受けていたのは,制服姿のプリシラと,入学式の日の幻だった.
修学旅行「前」のクラスの様子が明らかになる第六巻.明らかにおかしなシチュエーションを舞台にしながら,これまでになく素直で良い青春ものになっているのが面白い.シリーズでここまでやってきたギャグと楽屋落ちが,しっかりキャラクターを活かすための土台になっていたことがわかる.ベタと言っちゃえばベタだけど,これだけのテキストで学校の雰囲気を出せるのはすごい,というかやはりうまい.修学旅行もそろそろ終わりが近い雰囲気.追えば追うだけ味の出るシリーズだと思うし,皆も読んでみるといい.