原作:東堂いづみ/著:三萩せんや 『時守たちのラストダンス』 (河出書房新社)

だから気づかなかったのだ。

このときすでに何を忘れていたか。何を忘れつつあるのかに。

高知から東京へ引っ越した高校入学の日。伊純は入学式で四人の少女と出会う。初対面なのに、お互いに名前を知っている、どこかで会ったような気がする同級生たち。

高校生になり、それぞれに悩みを抱えるなかで再会した五人の少女たちが、再び奇跡を起こす。劇場アニメ『ポッピンQ』の、ラストシーンのその後の出来事を描いたノベライズ。続編にはなるけれど、単体でも問題なく読めるようにはなってるかな。直接の続きであることを大切にしている雰囲気は随所から感じられる。個人的には、映画館で観た劇場版がピンとこなかったのだけど、その延長上にあるこの小説も、印象はほぼ変わらないかな。劇場アニメ的なまとまった物語を求めるひとや、それこそクラウドファンディングに出資するようなひとであれば満足できるのではないかと思います。



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