「――男根領域、展開」
瞬間、僕がいま握っている男根剣とは別の男根――股間から生える本体男根がズボンのウェスト部分からすべて飛び出した。
そしてその男根は、一瞬にして無数の細い糸へと枝分かれする。
生半可な枝分かれじゃない。
目に見えないほど細く変化した男根は数え切れないほどの本数に分かれ、瞬く間に周囲一帯を埋め尽くしたのだ。
新スキル〈ヤリ部屋生成〉を活用してダンジョンを攻略していたエリオとアリシアは、ダンジョンの中で獣人のソフィアと出会う。史上最年少で三大旅団のひとつのトップについた獣人の少女は、心の奥底に闇を抱え、街を滅ぼそうとしていた。
もげる、増える、分裂する、硬化する、自動最適化する、領域を展開する、感度を活かす。「男根の無限の可能性」を追求する、追放系ファンタジー第三巻。男根を徹底的におもちゃにしつつ、わりと本来の使い方もしているのに、おっさんくさい下ネタ感が薄いのがすごい。……個人の感想なので悪しからず。シリーズを読むだけで一生分の「男根」の文字とその使い方を摂取できると思う。気軽に読んでみるといい。