- 作者: 六塚光,茨乃
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2009/04/20
- メディア: 文庫
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出会いと別れの物語,かな.白首市と白首山,クビナシ様にまつわる事柄が,文献・日記・モノローグ,その他さまざまな形式でとりとめなく語られる.章ごとに断片的な記述が追加され,そもそも何を中心に語られているのかが分からないながらも淀みなくページは進み,終わってみれば物語の環は閉じているという.どこか不思議な読み心地は抑えた文体もあるんだろうけど,どこが終わりとも始まりとも決められない構造と,その構造から「すでにあったこと」を描いた「記録」であることへの寂しさみたいなのも原因にあるのかなあと.うまく言葉がまとまらないんだけどすんげー面白かったです.