布施文章 『ノーブラッド ツインテール襲来！』 （電撃文庫）

ノーブラッド―ツインテール襲来! (電撃文庫 ふ 9-1)

「ヴァンピールの長老、そして同胞たちよ。闇の賜を受け取り、血の儀式を経て転生した、新たなる我らが眷属を見てほしい。彼女が、我々の新しい希望だ」

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ヴァンピールである高校生・悠弥の住む街で連続殺人事件が発生した．吸血鬼に使役された屍食鬼の仕業と判断したアメリカのウピオール財団は，悠弥を容疑者のひとりみなし，エージェントのリゼットを派遣する．
ツインテールのエージェントと血を飲めない吸血鬼コンビの活劇．現在は主にメディアワークス文庫で執筆する作者のデビュー作．押しかけ女房もの風の導入はかなりかったるいのだけど，話が進むに連れてだんだんと B 級アクション風味が増してゆく．悠弥が血を飲めなくなった理由や，敵対するテロリストのボスの正体など，良い意味でお約束を踏襲しているので，お手軽にじわじわとテンションを上げられる．強く勧めはしないけど，ひどいサブタイトルと表紙のぱんつに抵抗がないのであれば手に取ってみてもいいのではないかしら．と．