- 作者: ツカサ,近衛乙嗣
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2012/02/17
- メディア: 文庫
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「いや、別に何も問題はない。だけど彼は──遠見啓介くんは、善人も悪人も関係なく救ってしまう。もしくは善も悪も関係なく敵に回す。そういう人間なんだ。ゆえに彼は正義の味方ではない。例えるなら……そうだな、彼の実績を考えると英雄という表現が適当かな」
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新シリーズの二冊目.全三章,それぞれで約ひとつずつ,露骨に伏線を置きにいっているように見えるのが気になった.何も考えていないよりははるかに良いはずだし,テーマもかなり絞られているのも間違いないのだけど,いまひとつ膨らみに欠ける.それほど長篇シリーズにはならないのかな? まあそれはそれとして,女子小学生に頼んで言ってもらった「にゃー」のひと声をきっかけにして奮起する主人公,というシーンにはちとびっくりした.ギャグや照れを入れず,あくまでシリアス調で書いているからまた妙な味.過去の作品にも似た描写があった気がするのよな.天然なのかどうなのか,いまだに判断できかねる,面白い部分でもあります.