大泉貴 『アニソンの神様 score.02』 (このライトノベルがすごい!文庫)

アニソンの神様 score.02 (このライトノベルがすごい! 文庫)

アニソンの神様 score.02 (このライトノベルがすごい! 文庫)

だってわたしたちにとって、ここは祭壇なのですから。
“アニソンの神様”に祈りを捧げるための、最も神聖な祭壇なのですから。
客の姿を正面から受け止めながら、スタンドからマイクを引き抜く。
そして高らかに天を指差した。


――さぁ、ライブの始まりです。

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文化祭でのライブが終わったレーゲン・ボーデン.次の目標を一ヶ月後のライブハウスでのライブ参加に定め,練習をはじめるメンバーたち.そんな中,レーゲン・ボーデンのドラマーの京子が中学時代のバンド仲間である椎奈と久しぶりの再会,それによってメンバーの歯車が狂い始める.
“アニソンの神様”に愛されたドイツからの留学生,エヴァ・ワグナーを中心としたアニソンバンドの青春.実在のアニソン楽曲を取りあげながら進んでいく物語は,一巻(感想)よりも,青春ものとしての側面が強くなっている.ベタではあるのだけど,それぞれに我の強いキャラクターの青臭い青春は嫌いじゃないぜ.演奏シーンの描写,熱さには素直に心打たれた.びっくりするようななにかはないかもしれない気もするけれど,先を見届けたくなるような,そんな感じ.気長に続きをお待ちしております.