川上亮 『殺ルキャラ』 (TO文庫)

なんでそんなこと、とおれの中のおれが叫んでいた。なんで一回り上のおっさんと付きあったりするんだ、なんで未来ばかり見ようとするんだ、なんで現在すら見てくれないんだ。

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ある地方都市のゆるキャラ「ペイきち」が男の首を切り裂く映像が動画投稿サイトにアップされる.不安に包まれる田舎町を嘲笑うかのように,第二第三の殺人が次々と起こる.映像を見て高校時代にクラスメイトたちと撮った映画にヒントがあると気づいたフリーターの「おれ」は,当時の仲間と犯人探しを開始する.
ゆるキャラの着ぐるみによる連続殺人,犯人は誰だ.“※259ページからのラストは誰にも明かさないで下さい!”,“最後の10ページを読む時、全ての予測が覆る”と帯やカバーで煽りまくるサスペンス.娯楽もなく行き場もない,息がつまるような田舎町の描写には胸が苦しくなる.ただまあ,構えて読んだせいか,ラストはちょっと煽り過ぎではないかなと思った.