- 作者: 北野 勇作
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/06/23
- メディア: 文庫
- クリック: 17回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
「あんな悲鳴をあげるのは、自分たちにはあの世がないってわかっているからだって」
Amazon CAPTCHA
言いながらかおりは、隣の本島に身体を寄せる。
温かかった。心臓の鼓動が聞こえる。
「人間はあんな悲鳴をあげられない。あの世があると思いたがっているから――」
戦前の満州で撮影された16ミリフィルムに記録されていたのは恐ろしい実験の映像だった.脳への実験を繰り返す母親,悦子と,久しぶりの再開を果たした悦子の娘姉妹は,「世界の外側」に直面する.
同名ホラー映画のノベライズ.生きている脳をいじることで見える,人間には認識できない恐怖の世界.SFチックなアイデアでもあるのだけど,ホラー方面にのみ活かされている印象.序盤は期待させてくれるものの,全体的に見ると平板で固いかなぁ.読んだ感じ,おそらく原作に忠実なノベライズであると思うのだけど,なぜこれを北野勇作にノベライズさせようと考えたのか.