島武司 『俺と彼女の週間戦争①』 (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)

俺と彼女の週間戦争 (1) (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)

俺と彼女の週間戦争 (1) (ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ)

お父さんの体中から、真っ赤な蒸気が吹き出した。僕の肌まで焼けそうなほど熱い、血の蒸気を吹き上げて、お父さんは蒸発するように形を失って……跡形もなく消えた。

蒸気になったお父さんは、火災報知器に吸い上げられて、ジリジリとサイレンが鳴り始めた。

一週間に一度,世界にはふたりの少女が現れる.世界を破滅させる力を持った少女たちは魔王と呼ばれ,畏怖されていた.破滅を防ぐ方法は,ひとりの魔王がもうひとりの魔王を殺すこと.

10億人の命とユーラシア大陸を一瞬で消し去った未曾有の大災害で両親を失った少年は,魔王への復習を誓う.その手段は,魔王の少女と擬似カップルになることだった.設定は面白いし,緊張感はしっかりとあるんだけど,いくらなんでも考証が甘すぎる.10億人と大陸がひとつ消えてから3年しか経っていないのに問題なく社会機能が維持されているし,世界をかけた戦いが一週間後にあるのに学園ものしてるしデートもしてるし.章ごとのテンションというかリアリティラインの落差が激しくて耳がキーンとなりました.