俺たちはたくさんの絆で結ばれている。一本一本は糸のように細くても、あちこちに絡みついて簡単にはほどけない。彼女と出会って一年と三ヶ月ばかり。時が経てば経つほどそいつは増えていく。増えれば増えるほど、がんじがらめになって身動きがとれなくなる。
そしていつか、俺たちの首を絞める時が来る。互いの首を絞め合う時が来る。
共に歩む限り、俺たちの運命は地獄への一本道だ。
それでも、俺とアルウィンの絆は、断ち切れない。
アルウィンの故郷から戻ってきた一行を迎えたのは、『スタンピード』が近いにも関わらず建国祭の準備に浮かれる「
迷宮病を乗り越え、故郷から帰還したアルウィンとマシュー、そして迷宮都市の冒険者たちと、都市にはびこる太陽神教団の暗部の決着を描いたシリーズ第四巻。滅びを目前にした迷宮都市の姿と、そこに集う裏も表もある冒険者たち。アルウィンが「姫騎士」を名乗る理由に、