物語の上ではよくあることだが、彼女がこうしてあるのは二度目だった。
何がきっかけかは分からない。
ただ、気が付いた時には大人から幼子の頃まで時間が遡っていたのである。
街鐘莉里は二周目の人生を送っていた。いじめられ裏切られ、傷つき続け、必死で二周目の人生をやり直し、高校生になった莉里。その隣には、一周目にはいなかった幼馴染の水無月彩人がいた。
第8回カクヨムWeb小説コンテストラブコメ部門大賞受賞。タイトルは「俺」だけどあまり意味はなく、むしろ主人公は「メインヒロイン」の莉里の方が近いかな。伏線や大きなドラマのようなものはなく、幼馴染との日常をそのまま描いている印象。説明調のテキストで、状況説明を地の文とセリフでいちいち二回繰り返すのは気になった。ブラウザで少しずつ読むぶんにはいいのかもしれないけど、本でまとめて読むにはちょっとつらかった。