ランジーン×コード tale.3 (このライトノベルがすごい!文庫)
- 作者: 大泉貴,しばの番茶
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2011/05/09
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 14回
- この商品を含むブログ (10件) を見る
「信頼でなく事実だ、“赤の女王”。あれは正真正銘の龍だ。人の姿を借りた龍なんだ。じきに思い知る。本当の狂信者というのがなんなのか」
Amazon CAPTCHA
自分が逆さ吊りにされていることも、命が危うくなっていることも忘れて、アーサーはラピスに向けて嘲笑を向けた。
「『言葉』に忠実な化け物の姿を思い知れ」
大量の記憶を保存することのできる詞族〈録号〉の少女,芽衣の持っている情報を引き出すよう依頼を受けたロゴ.彼らのもとに,同じ情報を狙う《華龍會》の刺客が近づきつつあった.
遺言詞という『言葉』と『物語』をめぐるシリーズ第三弾.一巻,二巻から巻を追ってどんどん洗練されてきている印象.ロゴやレックス・リーの『物語』はもちろん,端々に挟まれる小ネタの使いかたも上手いしなにより楽しい.あとがきの「異能バトルものとよく言われますが、個人的には SF のつもりで書いています」という言葉は伊達や酔狂から出たものではないなーとひしひし感じたのでした.言語SF と異能ライトノベルのバランス感覚から産まれた,とても幸せな作品ではないかと思ったのですよ.