山川進 『うちの魔女しりませんか? 2』 (ガガガ文庫)

うちの魔女しりませんか? 2 (ガガガ文庫)

うちの魔女しりませんか? 2 (ガガガ文庫)

──このまま二人で逃げようぜ。
喉まで出かかった言葉を、俺はついに言うことが出来なかった。
ヒメにとっての幸せが何なのかわかっていたから。
人間の世界に居てもヒメは不幸になるだけだとわかっていたから。
だから、そんな格好悪いことを言えるはずがなかった。

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国の特別天然記念物にして絶滅危惧種にも指定されていた「魔女」が絶滅した.そのニュースがテレビで流れた日.学校をサボって裏山にいた敦也の上に,空から金髪美少女と一匹の猫が降ってきた.
地球上「最後」の魔女と過ごした短い日々の出来事.ヘプバーンを魔女に,ジェラートを鯛焼きに置き換えた現代的『ローマの休日』みたいな話.いっしょに映画館に忍び込んで映画(これがたぶん『ローマの休日』)を観たり,自転車の練習をしたり,別れの予感にぞわぞわしたり.他愛ないのだけど,なんというか,こういう話には非常に弱いのよな.
前作(感想)はきっちり完結していたのでどう続けるのだろうと思ったら,前作とは別の魔女・別の少年のペアを出すことで続きとしていた.前作の二人も登場するでよ(時系列は完全に重なっている).うまいやり方だと思う.「魔女の絶滅」という前提はこの時点で完全に崩れているのだけど,そこは三巻でフォローはありそう.楽しみにしています.