- 作者: 赤月カケヤ,しらび
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/11/18
- メディア: 文庫
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「じゃあ、質問です。あなたは自分の家族を皆殺しにしました。初めに父親、次に大学生の兄、その次が母親で、妹、最後に殺したのは寝たきりの祖母でした。どうしてその順番だったのでしょう?」
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「あはっ、そんなの簡単じゃない」千夏がケラケラと笑って答える。「好感度の問題だよ。大好きだった順番に殺したの」
「あー、その回答の時点で読者は本を投げつけますね。なんじゃそりゃって」
宗教団体「神悠言」が神と崇める存在の正体,この世界の真実.タイトルの「俺が生きる意味」,世界を救おうとする殺人鬼と世界再生.いやー,すごい最終巻.カバーには相変わらず「パニックホラー」とあるけれど,一巻を読んだ時点でこの展開を予想できた読者はいないはず.21世紀の平井和正という感想は概ね間違ってなかった気がする.五巻でグンと濃くなったオカルト色と宗教色を根っこに,時間SF,脳SF,ガイア仮説,輪廻転生,大虐殺,俺TUEEEがごった煮になったクライマックスが楽しすぎる.ほんとうに「すべての伏線を回収」したのか,皆も読んで確認してくれるといいと思う.