赤月黎 『繰り世界のエトランジェ 第六幕 終演のマリオネット』 (スニーカー文庫)

『さあ、始めようじゃないか』
天井が次々と開き、床はそこに吸い込まれるように上へ──
『この狂った……いや、繰るった物語の最終章を』

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“糸遣い”睦月透真と世界を極限で満たそうとする〈女神〉の最後の戦い.やー,すごかった.既刊六冊で使用したすべての設定・伏線を回収しようというラストがすごすぎる.100 ページほど進んだあたりから,怒涛の勢いでネタ明かし&たたみかけに来るんだけど,そのひとつひとつがハッタリなのかマジなのか判断つかず,気づいたら話に流されてクラクラしていたというか.もしこのラストのために今までの話があったのだとしたら恐ろしいことだけど…….ともあれこれこそ「最終巻」の理想型だと思う.最後まで読んでよかったと掛け値なしに思いました.